劇団シャイニング再演について

 

 

劇団シャイニングの再演が決まりましたね!

当方はクリスマスの日に劇団シャイニングのCDを買いに走り、それが原因で恋人と不仲になった事があるので、少しの寂しさと大きな喜びをもってこのニュースを受け止める事ができました。

 

さて、そんな中でやはり問題になってしまうのが舞台化されたジャンルのファンの方々の心境です。2.5次元系舞台とその原作にはやはり0.5の壁がありますから、なかなか受け入れるのが難しいと仰る方が居るのは舞台好きとしてももちろん理解できます。実際に劇団シャイニングの再演を知らせるツイートや俳優たちのツイートには「無理」だけを130字詰め込んだもの、「彼を壊さないでください」、「ただの俳優にキャラを演じられるわけがない」、「声優の吹き替えでやって!」、口に出すのも憚られるような言葉を並べたもの、たくさんの批判的なリプライが付いていました。(勿論肯定的な意見、前向きな意見もたくさんありました。我が事のように嬉しかったです)

 

自分の好きなキャラクターを3次元の人間が演じる事に我慢ならない。これは分かります。何故ならこう感じる方々は性格も、声も、見た目も、何から何まで「彼」である彼を愛しているからです。舞台裏では「彼」らしくない行動をとり、声帯が声優さんのそれとは違い、容姿も画像を印刷したものとは違う「俳優の演じる彼」が生理的に受け入れられない。納得のできる原因であり、納得のできる結果です。恐らくこういう考えを持った方々が「声優さんの吹き替えでやって!」と仰るタイプではないかなと思います。

 

しかし今回に限り、そういった方々の苛立ちは的を得ていません。何故ならこの舞台は前述した方々に配慮して「劇団シャイニングの再演」という形をとったものだからです。俳優たちが演じるのはキャラ自身ではありませんから、音也くんでない音也くんはこの舞台には存在しない事になります。あるのは恐らく「音也くんの演じた音也衛門」と異なる「俳優の演じる音也衛門」です。 

 

次に話すのは「音也くんの演じた音也衛門」と「俳優の演じる音也衛門」の違いを受け入れられない方々についてです。初公演では音也くんを始めとするST☆RISHが悩み、ぶつかり、そして素晴らしい舞台を残してくれました。そんな劇団シャイニングの楽しい舞台を推しと違う役者が演じる。推しと違う間合いで話し、推しと違う表情で演じ、推しと違う身振りで板に立つ。アニメ一期と二期で声優さんが交代するようなものですね。これも生理的にダメな方、特に問題なく楽しめる方、どちらもいらっしゃるかと思います。

 

「1代目と2代目で演者が違う」事を生理的にダメだと思ってしまう方々がいる、という事は勿論理解できますし、なんとなく気持ちも分かります。当方の周りにもそう思う舞台好きはたくさん居ます。愛する推しが演じた役を次は違う俳優が演じる。舞台にはよくある事ですが、よくあるからといってそれが受け入れられない事は悪ではありません。

 

では何が悪なのか。それはもう間違い無く、その気持ちを無差別に、もしくは俳優たちや舞台好きに向けて発信してしまうことではないかと感じます。此方としても、毎日舞台稽古に勤しみ、歌のレッスンに通い、舞台では最高の演技を見せ、なおかつ疲れてるだろうに笑顔でファンを気遣ってくれる推しや俳優たちを悪く言われるのはとても悲しく悔しい事です。演技を見てから「あの演技はあんまり……」と言われるのなら納得できますが、何にも見ていない内から彼が演じるというだけで悪く言われるのは本当に、とてもとても悔しいです。

1代目と2代目が違うことが受け入れられないのは分かりますが、どうかそれを俳優や舞台好きに向けて発信することだけはやめて頂ければと思います。俳優たちも人間ですから傷つく事もありますし、ファンは自分の好きな人が仕事を取ったというだけで悪く言われるのは我慢できません。〇〇役が彼である、というだけでの批判ではなく、どうか「前の俳優と違う」ことの批判に留めて頂ければと、1人の舞台好きとして願います。

 

おわり!